※昨年noteに書いたもののリライトです。
2019年4月26日「アベンジャーズ/エンドゲーム」の初日チケット取れたー!!!
2008年の「アイアンマン」から10年追いかけ続けてきたMCUマニアとして、遂にこの時が来てしまう事には感慨深い想いがあります。
当然全作品観てパンフレットも集め、FUNKO POPというフィギュアも集め、今後の制作情報やらキャストの契約情報やらにも一喜一憂してきたものです。
そんな10周年の記念碑的作品。
とにかく、同時代を生きてリアルタイムで追いかけられた事に感謝しかありません。
「ゲーム・オブ・スローンズ」といい、2010年代の歴史的シリーズが同時に終わりを迎えることになるとは。
「エンドゲーム」前に、いったん「インフィニティ・ウォー」を振り返ります。
ちなみに私はキャプテン・アメリカ=キャップ支持派なので、若干意見が偏ってるかもしれません。
★アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
※ネタバレあります※
◆あらすじ◆
人工増加による貧困を憂う悪役・サノスが宇宙規模での人工半減を信念にかかげ星々を襲撃してきた中で、指ぱっちん一つでそれを可能とする“インフィニティ・ストーン”を手にするために動きだす。
故郷の星を失い宇宙船で地球を目指していたソーたちは、不幸にもサノスの船に遭遇してしまい虐殺が行われ、間一髪地球に転送されたハルクによりトニー・スターク=アイアンマンや、キャップらに「サノスが来る」という情報が伝えられる。
NYで襲撃を受けたトニーらは宇宙へ向かい、二手に分かれたガーディアンズの面々と合流。
残りのガーディアンズたちは、宇宙で襲撃を生き延びたソーと合流。
そして地球では、石の一つを持つヴィジョンを守るためにキャップらがワカンダに集合。
しかし、サノスは6つの石を着々と集めていき、ついにその野望を果たしてしまう。
◆感想◆
◆天才監督・ルッソブラザーズが凄すぎる
クリエイター的でありながら、職人的でもあり、とにかく要件を華麗にさばきながら彼ららしい屈折した偏愛を描きこんでくるのが凄い。
・20人以上のヒーローにきちんと見せ場があり、しかしやりすぎ感も過不足も感じない
・これまでの個別シリーズで育ったキャラクターやテイストを壊さず、しかしキャラの成長や変化も盛り込む
・観客を混乱させる事なく3手にわかれて進む物語を進め、駆け足感もストレスもない
・過去の伏線を回収し、物語に盛り込む
・悪役も魅力的に描く。単純な勧善懲悪にならない
・アクションにもそれぞれのキャラクターを感じさせる演出で、武闘派・ガジェット派・魔法系など系統が整理されている。そしてとにかく見やすい
・ファンが喜ぶ、集合映画だからこそできるチームの組み換え、連携プレーによる技を盛り込む
・ちゃんと笑いも入れる。入れても2.5時間に収める
・想像できない展開が起こる。ヒーロー映画のはずが・・・
ここまでの統制が取れるのは天才としか言いようがありません。
◆ルッソ監督の鬼畜ぶり…ヒーローたちに課す試練
サノスの野望が果たされ、ヒーローたちの半数がさらさらと塵になって消えていくという展開は、心のどこかで不穏な展開は予測していながらも衝撃が大きすぎました。
10年追いかけてきたからこそかもしれないけれど。
せっかく家族と呼べる存在を見つけて成長したロケットは、目の前で相棒のグルートを失うだけでなくガーディアンズの面々も皆消えてしまう。
キャップもまた、これまでのシリーズを通して何度失っても取り返し続けてきた親友以上の存在であるバッキーを再び失う。
そして、皆を守るため、愛する人を手にかけて失いながら、それを時間を巻き戻されてサノスにまた目の前で殺されるという悲劇にあうワンダ。
苦しめた方がそこからの反動、立ち上がる様にドラマが生まれるのはわかる。
わかるけど、、、
登場人物たちに課す試練の作り方に滲む、ルッソ監督の鬼畜ぶりは相変わらず。
◆大義のための犠牲を是とするのか?
そんなワンダの行動、それ以前に描かれるピーター・クイルの行動、これがこの作品でとても大切なポイント。
ピーターは、愛する人ガモーラに「私がサノスに捕まったら殺して」と頼まれ、その局面が来た時にその言葉を実行する。
サノスの魔術によって果されなかったけれど。
サノスは、この二人にとてもやさしい言葉をかける。
「気持ちはわかる」「気に入った」と。
それは、サノス自身の行動にも通じるものだから。
世をよくする信念の遂行のため、そのために石を手にするために、愛する娘であるガモーラを崖から突き落として死に至らせる。
この、大義のため、多数の命のために一人や少数を犠牲にするという事。
これに対し、ずっとキャップはNOを通してきました。
より多数の命のために一つの命を犠牲にしない、一つの命の犠牲で解決しようとしない。
このアベンジャーズシリーズは、この結論の出ない2つの考え方の対立がずっと根底にありました。
だから、ワンダやピーターの行動と、サノスの行動は根底は一緒の事で、だとしたら正義とは何なのか?という事までぐるぐる考えてしまいます。
◆「エンドゲーム」はどうなる?
消えたメンバーは役者として今後の契約本数も残っているし、新作の制作も決まっている新規組がほとんどなので、必ず戻ってくる…はず。
(死んだはずのスパイダーマンの新作や、ウィンターソルジャー&ファルコンなどのドラマシリーズの製作情報を「エンドゲーム」公開前に出すというのは、彼らは戻ってくるよのサインと思っています)
逆に「エンドゲーム」で契約満了になるキャップなどの初期組が生き残っていることを鑑みると、新規組を生き返らせるために初期組が命を削る事になるのかな…。
しかし、さすが3作目のタッグともなると、ルッソ監督はキャップを格好よく撮る事においての信頼感が違いますね。
ヴィジョンらの危機に、地下鉄に駆け付けたキャップ初登場シーンの格好よさ!
海外だとこのシーンで歓声があがるらしい。何それ最高。
髭面&ツーブロック風な見た目も最高。
前髪がはらりと落ちるのがとてもセクシー。
(プライベートのクリス・エヴァンスは常にこんなかんじのお髭ですね)
それでいて誠実(くそ真面目とも言う)なのが素敵。
戦場でグルートに「I am Groot」と話しかけられ、「I'm Steve Rogers」と自己紹介するシーンが大好き。
ちなみに、予告編でのフェイクシーンがこちら。
観たかった…。
「エンドゲーム」では残念、髭はそってしまっているようですが。
話が逸れましたが、「エンドゲーム」ではビッグ3、特にアイアンマンとキャップの対立、それこそ親友バッキーの処遇を巡って大義の為の犠牲を是とするのかというサイズまで視点を広げて対立軸を作ってきたこの2人がどのような結論を見出すのかがドラマ面でも大きな見せ場になるのかなと。
何よりそれを演出するのがルッソブラザーズなので、そんじょそこらの感動的なまとめ方ではない、ほろ苦く犠牲を伴うヒーローたちの信念と行動との終着点を見せてくれるのだろうと期待が高まります…。
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「インフィニティ・ウォー」で、サノスによってアベンジャーズの面々含め半分に減らされた人類たち。
「エンドゲーム」ではそこからの反撃が描かれます。
予告はこちら。
「エンドゲーム」で残されている伏線は多々ありますが、やはり「インフィニティ・ウォー」の絶望からどう盛り返すのか、そして「インフィニティ・ウォー」未登場組が後編まで取っておかれた理由が気になるところ。
◆ストレンジは、彼がみた数多の可能性の中から唯一の勝利ルートとなりうるこの未来を選んで、今この状況にあるはず。スターロードの失敗も、人口半減もきっと必要なことだったはず。
◆「インフィニティ・ウォー」後に公開された「アントマン&ワスプ」で、ピム博士やワスプたちは消滅してしまい、アントマンは亜原子世界に取り残されてしまった状態にあることが名言されています。この亜原子世界からワスプの母でピム博士の妻・ジャネットは生還しており、この世界が何かしら残されたメンバーたちの最後の手段として作用するはず。
◆キャプテン・マーベルが遂に参戦。単独作で物凄いパワーを見せつけつつ宇宙へ旅立っていったキャプテン・マーベルですが、「インフィニティ・ウォー」ラストで盟友ニック・フューリー長官がポケベル?で彼女に連絡をしており地球に戻ってきます。
◆アントマンとキャプテン・マーベル、そしてもう一人「インフィニティ・ウォー」に登場しなかったのがジェレミー・レナー演じるホークアイ。すでに予告編に登場していますが、日本でローニンとして活動しているところにブラックウィドウが訪ねて来ますね(ちなみに予告編で戦っている相手役は真田広之です)。
◆「インフィニティ・ウォー」で消息が描かれなかったサブキャラでは、「ブラックパンサー」でいい味出してたシュリが消滅、「マイティ・ソー バトルロイヤル」でこれまた良い味出してたヴァルキリーは生存していることがポスターで明かされています。特にヴァルキリーについては、「インフィニティ・ウォー」冒頭で襲撃された船に既に乗っていなかったので、何かしらの方法で事前に脱出していたはずで、「エンドゲーム」で活躍することが想定されます。楽しみ!ちなみに船に同乗していたクラグリンの姿はポスターに無い…ヴァルキリーと一緒にいるはず…だと思いたい!
何はともあれ、26日の「エンドゲーム」鑑賞が楽しみです。
※画像は全てimdbより引用