イケオジ俳優好き女子の 映画とドラマ、時々その他の感想ブログ

映画と海外ドラマの感想を気ままに綴るブログです。海外のイケオジ俳優が好きです。

「ハンターキラー 潜航せよ」(映画)感想 ~ジェラルド・バトラーのリーダー力に惚れる、信頼で繋がる男たちのドラマ【おすすめ度:★★★★】

ジェラルド・バトラーが無茶に無茶を重ねる、流血多めのミッション・インポッシブルなアクション作品群が大好きなのですが、これはその期待を良い方向に裏切ってくれました。

面白かったー!!

そんな「ハンターキラー 潜航せよ」の感想です。

f:id:evisilli:20190414220627j:plain

 

◆予告編◆

監督:ドノヴァン・マーシュ

キャスト:ジェラルド・バトラー、ミカエル・ニクヴィスト、ゲイリー・オールドマン

 

◆あらすじ◆

ロシア近海でおきた米原子力潜水艦タンパ・ベイの失踪をうけ、“艦長未経験”のジョー・グラスが率いる攻撃型原潜“ハンターキラー”は捜索に向かう。

しかしそこで、海底に沈められたロシアの原潜を見つけることに。

同じころ、地上から偵察に向かっていた特殊部隊は、ロシア政府の中でまさに今クーデターが勃発、国防相が実権を掌握する現場を目撃する。

異国の地の深海で、グラス艦長は果たしてこの開戦の危機にどう立ち向かうのか-⁉

 

◆感想(途中まで大きなネタバレはありません)

原作はハヤカワ文庫から出ている、ジョージ・ウォーレス&ドン・キースによるこちら。

ハンターキラー 潜航せよ〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)

ハンターキラー 潜航せよ〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)

 

このジョージ・ウォーレス、実はアメリカ合衆国海軍退役中佐で、本作と同型の原子力潜水艦USS<ヒューストン>の元艦長だとか。

さらに本作は米国防総省と米海軍の全面協力を得ているという事で、原潜内部のセットや最新鋭の機器などにもリアリティがあります。

 

この“リアリティがある”というのが結構重要で、ジェラルド・バトラー主演作ではこれまで作品の中の“リアリティ”というものをジェラルド・バトラーが一人で背負う形の作品が多かったんですね。

「エンド・オブ」シリーズしかり、「ジオストーム」しかり。

ジオストーム(字幕版)

ジオストーム(字幕版)

 

 

つまり、ジェラルド・バトラー以外にはリアリティ皆無な荒唐無稽な設定の中で、彼の強靭な肉体と重厚なアクション、有無を言わせぬ顔力、そして真顔で無茶をするのが様になる俳優力で、作品を成立させて来ていたんです。

そして私たちは、そんなジェラルド・バトラー=ジェリーの姿が大好きなわけです。

 

今回原作があるからかもしれませんが、そんなジェリーのジェリー力は一歩ステップアップしていて、簡単に言えば“出来る現場プレイヤー”から“出来るリーダー”になったような感じ。

ジェリー映画を追いかけてきた人間としては、そのアップデートぶりがとても楽しい!

今回ジェリーが演じるグラス艦長は、たたき上げの問題児で艦長経験のない男。

そんな自分を受け入れてもらうため、まずは乗組員たちへ自身を開示し、艦内放送で「すべての責任は私がとる」と告げます。

もうこの時点で、乗組員の心鷲掴み。観客の心も鷲掴み。

そして最初のミッションでの的確な指示出し、完璧な仕事ぶりでその能力も見せ切り、見事現場乗組員たちの意欲と忠誠を掴んでいきます。

彼が重視するのは、規則や常識ではなく「今すべき事は何か」。

それが、米国原潜タンパ・ベイを海底に沈めたロシアの原潜アーカンソーからのロシア人救出であったとしても、そこに迷いはありません。

アーカンソーから艦長アンドロポフを救出したグラスは、彼の言葉から彼の中の誠実さを見抜き、大きな賭けに出ます。

今やるべきことのために「信じられるものは何か」、それを見抜き、信じたのであれば最後までそれを貫きとおす。

そんな男前すぎるリーダーぶり、周囲の人間を信じる器の大きさと胆力

そりゃ、ついていくよね。

思い返せば「300<スリーハンドレッド>」で演じたレオニダス王も、無茶苦茶するけど部下を信じることの出来る王だったのでもとからジェリーがもっていた素質なのかもしれないけれど、「エンド・オブ~」シリーズでその高すぎる現場力ばかり見ていたので忘れていました。

とにかく、ついていきたいリーダーとして最高なジェリーを堪能できます!

 

 

今回の「ハンターキラー」がこれまでのジェリー映画と違うのは、ジェリーが背負う“無茶なこと言われてもついていきたいリーダー像”以外にも、物語としてのリアリティが潜水艦まわりにある点。

「エンド・オブ~」シリーズにしろ「ジオストーム」にしろ、ジェリー以外の部分については「んなアホな」という荒唐無稽な設定のオンパレードだったんですが、今回は原作と海軍顧問がついているおかげで、危機状況や潜水艦内部や戦術についてそこそこのリアリティがあるんですよね。

逆にいうと、それらがあるからこそ“リーダー像”に集約されているジェリーの魅力とがっつり結びついて良い化学反応が起こっているのかもしれません。

どれぐらい脚色されているのかは原作を読んでいないのでわかりませんが、良いバランスだと思います。

 

 

 

※ここからネタバレあり※

 

 

 

 

今回、そんなジェリーのリーダーとしての魅力がクローズアップされるとともに、グラス艦長を信じてついてくる乗組員たち、そしてハンターキラーに救出されたロシア大統領とアンドロポフ艦長、さらにはアンドロポフ艦長に育てられたロシアの駆逐艦乗組員たち、彼らの「漢気」と「忠義」そしてそうした心意気のもとに働く職業人たちへの敬意がびしびし感じられる演出がとてもよかった。

「バトルシップ」に心躍った人には絶対に観てほしい!

バトルシップ (字幕版)

バトルシップ (字幕版)

 

 

海底に沈んでいたロシアの原潜アーカンソーから救出されたアンドロポフ艦長は、グラス艦長と過ごす中で彼の実力と誠実さを知り、そしてこの未曽有の危機を回避するために協力することを選びます。

彼が提供したのは、ロシア海域内フィヨルドを抜けるための情報。

機雷や音波探知などが張り巡らされ、抜けるのは絶対不可能と思われた海底での隠しルートの存在を伝え、大統領が監禁されている海辺の国防相が陣取る本拠地への接近成功に大きく貢献します。

大統領を救いクーデターを阻止するという大義のために、グラス艦長を信じて行動するその漢気!

さらには、ハンターキラーへの攻撃を試みた海上のロシア駆逐艦への説得。

ひとりひとり、自身が育てあげた教え子たちにしっかりと名前で呼びかける姿には、彼がこれまでどのように彼らを想い育ててきたかが滲み出ていました。

そんな彼の献身に敬意を払い、駆逐艦への攻撃を想い留めるグラス艦長。

そして、そんなアンドロポフとグラスというふたりの艦長の願いに応じて、ハンターキラーへの攻撃をやめるだけでなく、国防相が地上から発射したミサイルを打ち落としクーデターを止める駆逐艦の船員たち。

 

そんな、信頼で繋がっていく男たちのドラマは鑑賞前にはまったく期待していなかったものだったので、思わぬ拾いもの!

ポスターで謳っている<音だけが見える戦場>という、特異な密室環境で団結していく男たちのドラマを是非堪能してもらいたいです。おすすめ。

 

---------------------------------------------------

 

 

主演はもちろんこの方、ジェリーことジェラルド・バトラー。

本作でも「G-Base film production」でプロデューサーとしても参加しており、やはり自身の魅力にとても自覚的な方。

f:id:evisilli:20190414213936j:plain

 

アンドロポフ艦長役の故ミカエル・ニクヴィスト。

寡黙な中に熱い信念をもった艦長役、とてもよかった。

f:id:evisilli:20190414214128j:plain

 

そして上では触れられなかったのですが、今回潜水艦だけの話でないのがとても良かった!

地上で先回りして偵察に来ていた特殊部隊の4人。

急遽事態がやばいことになり大統領救出の任務を背負うわけですが、「楽勝だぜ」といって任務を受け止めるところも、仲間を見捨てないところもかっこいい。

個人的には、最後まで生き残った彼がイケオジ俳優好き的には要チェックでした。

トビー・スティーブンスさん。劇中ではゲーム・オブ・スローンズのドンダリオン似。

「ブラック・セイルズ」「ロスト・イン・スペース」に出演。覚えました。

f:id:evisilli:20190414214918j:plain

 

ジェリーとの1枚。衣装がなくても一番強そうなジェリー。

f:id:evisilli:20190414214305j:plain

 

ちなみに監督のドノヴァン・マーシュもまだそんなに実績のない方のようなんですが、潜水艦や艦隊の魅せ方、役者の表情の捉え方などなかなか良かった。

ジェリーは「エンド・オブ・キングダム」でも長編一作目だというババク・ナジャフィを監督に起用して、驚くべき長回しの戦闘シーンを作り上げていたりするので、新人監督のピックアップにも凄くセンスを感じます。

主人公だけでなく、多くの役柄に見せ場とストーリーを与えて成立させた本作のように、自身の魅力を見せるだけでなく監督や共演者も引き上げるプロデューサーとしてどんどん活躍してほしいなあ。

 

ハンターキラーは全国公開中。

是非劇場であの緊迫感を体感してくださいね。

 

※画像は全てimdbより引用