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面白かった映画と海外ドラマの感想を気ままに綴るブログです。海外のイケオジ俳優が好きです。

「ゲーム・オブ・スローンズ」(海外ドラマ)振り返り【シーズン4】 ~精神的悲劇に満ちたシリーズ随一の人気シーズン!

容赦のない「悲劇の画」で殴ってきたシーズン3に続くシーズン4は、容赦のない「精神的悲劇」のオンパレードで、見る者を絶望の淵に落としにかかってくる、しかしシリーズ中でも1、2を争う人気シーズン。

今回はそんな「精神的悲劇」が多すぎて語りたい事が多いので、さっそく本筋の感想と考察を。

 

【各陣営のあらすじと感想(ネタバレあり)】

 

◆ジョフリーの死:シリーズ随一の頭脳派たちが、危険を冒しても守りたかったもの

シーズン4の序盤のハイライトは間違いなくこちら、婚姻の宴席でのジョフリー殺害。

シリーズ最大の嫌われ者だった彼の死は、放送時視聴者の声でツイッターが騒然とするほど衝撃的でした。

 

もちろん、気になるのは「誰が暗殺したのか?」。

剣による直接的な描写を主とする本シリーズにおいて、「毒殺」という手法はなかなか貴重であり、しかもその犯人は今に至っても直接的には表現されていません。

会話と演出からわかるその主犯は、ピーター・ベイリッシュとオレナ・タイレル

シリーズ随一の頭脳と剣謀術を持つ2人がおこした謀反だからこその毒殺ですが、面白いのは、何よりも主導権を持ち権力を蓄えるために最短距離を取るこの2人が、それよりも愛する者のために危険を冒して一度きりの結託をするという背景。

既に心を掌握したとは言え、いつどう狂気をみせる分からないモンスターのような王にマージェリーを預けまいとしたオレナ。

そんなモンスターに既に心身ともに傷つけられたサンサを救いたいベイリッシュ。

ベイリッシュに関して言えば、このイベントを使って自身の価値を上げ、サンサをわがものにするという事が狙いではありますが、まさかシリーズで最も(暴力面での)凄惨な死を遂げると思われた狂気の悪役が愛に殺されるとはね、という意外性がこのシリーズをまた一層面白くしています。

 

そしてまさかではありますが、ジョフリーの死によって見えた「子供への愛」の揺るぎの無さにより、サーセイに少しの同情を持ち始めるという副作用が・・・。

そりゃトメンを死んでも守りたいと思いますわ。

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◆ベイリッシュの野望の顛末:「娘としてのサンサ」と「キャトリンの代替物としてのサンサ」

この頃からベイリッシュの「ほしいもの」に占めるサンサの割合が、どんどん大きくなっていている気がします。

というか、詰めに入った段階という感じでしょうか。

ジョフリー暗殺の現場からサンサを連れ出させ、船の上で迎えて「ピーターと呼んで」という所、ぞくっとしたなぁ…。

生涯愛されないと分かっていながら唯一愛し続けた女性の娘を攻略する事は、策士ベイリッシュにとって、得意とする権謀術の極致と愛とが一体化した、これ以上なくアドレナリンが発散されるものなのかもしれません。

 

自身に無償の愛を注いで求めてくるキャトリンの妹・ライサ。

彼と結婚し幸せの極みにいたはずの彼女を月の扉から突き落としながら「愛したのはひとりだけ…君の姉だ」という台詞で締められたE7は、ベイリッシュの変態的な嗜好に満ちた台詞ばかりでめちゃくちゃ面白いんですよね…。

サンサに向かって放つ「愛で勝てる世界なら私の娘だったかも」とかも最高に歪んでいます。

 

しかしそのライサの殺害こそ、サンサへの欲望を膨らましすぎたベイリッシュの人生最大の失態。

そこでベイリッシュをかばったサンサは、この世界を生き抜くしたたかさを獲得し、遂に脱皮します。

そして、自分を欲するベイリッシュを利用するということ、ベイリッシュを動かすという方法を獲得してしまうのです。

それは、一方では「ベイリッシュの娘としてのサンサ」に向けた助走でもあり、「キャトリンの代替物としてのサンサ」の終わりのはじまり。

やはり転機はここではないでしょうか。

ベイリッシュ好きすぎる~。

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◆ティリオンの悲劇:愛する人の二重の裏切り

2回目を観ながら、初見のときのあの絶望感を思い出していました。

あぁもう、ピーター・ディンクレイジの演技が素晴らしいのはわかっているから、これ以上ティリオンに悲劇を与えないであげてくれ…と本気で思いました。

裁判で証言台に立つシェイ。

いくらかの悪意とちょっとの嘘で編集すれば、真実なんて崩れ去って汚らしい怪物像ができあがります。

寝床に横たわるシェイの発した「獅子殿」。

「獅子殿」それは、自分を呼ぶはずの言葉なのに、発する先には自分が知るよりも濃い化粧をした娼婦が横たわり、父であるタイウィンを呼んでいる。

地獄。

 

救いはただ、兄のジェイミーが最後に見せた優しさ、そして、本当にこの国の未来を案じているのだろうと思えるヴァリスの協力。

正直、シーズン5でデナーリスの“手”になって以降見せ場の減ってしまうティリオン。

このシーズン4並みの見せ場を最終シーズンには期待したい所です。

 

※ちなみにE8で、ベイリッシュが会話の中で「寝床や便器の上で死ぬものもいる」という台詞を発しているんですが、こういう台詞での前振り術はちょこちょこ使われていて面白い。

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◆オベリンの死:ゲースロ1キツイ最期を迎えた復讐の闘士

S4E1で華々しく登場し、そのセクシーさと頭脳明晰ぶり、そして姉を愛しその仇に生きる誠実さに一瞬でファンを獲得したオベリン。

彼が本シリーズに刻んだ印象深さで忘れていましたが、ほんの数エピソードしか出演していないんですよね。

そんな彼の最期のあまりの凄惨さは、視聴者みんなが愛人エラリアかもしくはティリオンと同じ顔にならざるを得ないほどでした。

今思い出してもキツイ。

しかも直前、軽やかな足ぶりと美しい槍さばきで我々を魅了した直後に!!

このキツさは決してその殺害方法だけでなく、こうしたキャラクターの動かし方の上手さではあるので、やっぱりシーズン4は「精神的悲劇」のシーズンなのです。

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◆ジョラーの追放:世界一の従者が過去によって生きがいを失う瞬間

私はジョラー・モーモントが大好きです。

彼はとにかくカリーシ=デナーリスのために、ただひたすらにまっすぐ。

それは、この策略と陰謀と暴力に満ちたゲースロ世界の中で、何一つ疑いのない唯一の

想いかもしれません。それほどまでに本当の敬愛と慈愛に満ちている。

そんなジョラーが、過去のスパイ行為がバレてデナーリスに追放されるなんて!!

町から町へ移りながら奴隷解放を続けるデナーリスは、このあたりから徐々に狂王感を出し始めます。

そんな彼女に、助言してくれるジョラー。

新しい愛人ポジションに入り込んだダーリオにヤキモキしつつも、そこはあくまで敬愛を貫くジョラー。

スパイ行為をバレさせたのは、どう考えても「鉄壁の側近をはがしてデナーリス陣営を弱体化させる」ことを狙ったラニスター家の陰謀なのに、なぜ気づかない!!

いや、気づいた上での処置なんでしょうけどね。

ジョラーの想いが本物である事を知って応援している人間にとって、こんな辛い事はない。

ラニスター家に利用され、過去に絡めとられたこの騎士はどのように這い上がるのか、お楽しみに。

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◆ラムジーの欲望:承認欲求が生み出した悪魔

ジョフリー亡きあと、サイコパスキャラ筆頭に躍り出たラムジー。

同じスノウという性を持つジョンと同じ落とし子として、陰と陽のようなキャラクターであり、父に認められたい、家族として信頼されたい思いを拗らせた人間としてシオンとも鏡のようなキャラクターです。

そんなシオンを拷問の上に調教し、「リーク」として作り変えてしまったラムジー。

ラムジー役のイワン・リオンも、シオン/リーク役のアルフィー・アレンもこの世代のキャストの中で群を抜いて演技が上手く、ふたりのやりとりは緊張感に溢れています。

シオンを調教し、彼を使ってモート・ケイリンを奪取した功績により、父ルース・ボルトンの信頼を獲得したラムジーはボルトン姓を与えられます。

ただのサイコパスではない、目的のために策を組み立てられる頭脳を持ったサイコパスは、ジョフリー以上の悪役としてこの先のシーズンでさらに存在感を発揮します。

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さて、そんな感じで「精神的悲劇」満載のゲースロ4の感想を連ねましたが、いやいやほっこりするシーンもありますね。

殺したがっていたハウンドとほんのすこしの信頼を築きながら旅路を進むアリアや、ジェイミーの剣の稽古につきあってくれるブロン、ブライエニーとポドリックの珍道中にグレイワーム&ミッサンディやジリ&サムの中学生みたいな恋模様とかとか。

そして、E9ではまるまるカースル・ブラックでの戦闘シーンが繰り広げられます。

ぐるぐると動きまわるカメラワークで魅せる、まるで演舞のような戦闘シーン。

 

イグリットとジョンとの哀しい再会の先をしっかり見届けて、シーズン5に進みましょう。

 

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※画像は全てimdbより引用