年末は、今年良かった作品・キャストを振り返るせっかくの機会。
TOP10はいつも順番を決められないので、最も“〇〇”だった作品としてお気に入りをご紹介していこうかな。
★2018年、最もワクワクした映画『グレイテスト・ショーマン』
映画ファンとして、企画始動の情報を聞いた時点でワクワクしないはずがない!
誰もが愛するヒュー・ジャックマンの、満を持しての歌って踊るミュージカルで、ショービジネスの原点となった男の半生を映画化。
そこにディズニー・チャンネル出身の歌って踊れるスター、ザック・エフロンにゼンデイヤ、大好きな女優ミシェル・ウィリアムズ&レベッカ・ファーガソン、しかも時代は19世紀で、『ラ・ラ・ランド』の楽曲チームが絡む・・・。
そして出るわ出るわ、高まる予告編、感涙のオーディション映像に、最高のサウンドトラック…etc。
そんな「面白い映画になりそう」という期待を、実はちょっと予想とは違う角度で飛び越えていった本作。
好きすぎて4回観たからこそ想う本作の魅力についてレビュー。
※ネタバレ含みます。
■『グレイテスト・ショーマン』ーーーーーーーーーーーーーーーー
あらすじ:ショービジネスを思いついて、いろいろあったけど大成功。
予告編:
4回観て強く思うのは、おそらく観客の為に計算され尽くした作品なんだろうという事。
たまに見かける「ストーリーは平凡」「バーナム(本作の基となっている、19世紀に実在した興行師)の実話と違う、美化してる」といった批評。
それはわからなくないしそういった面もあると思うけど、私は気にならなかった。
だって、この作品を観ている100分間が(いや、鑑賞後から続く余韻も含め)最高に幸せだから!!
本作がここまで人を惹きつける強固な力を持っているのは、ショービジネスとしてのバーナムの精神を映画としてそのまま受け継いでいる事にあると思う。
本作の最後に出るバーナムの言葉「最も崇高な芸術とは、人を幸せにする事だ」。
これを作品として徹底していること、そのメタ構造としての徹底ぶりこそが本作のクレバーな点であり、強さだと思う。
なぜバーナムをペテン師ではなく、光源として描くのか。
それは、そんな話には夢がないから。
なぜジェニー・リンドの歌は吹替なのか。
それは“本物”だから。そして、その吹替に乗せて演じるレベッカ・ファーガソンの演技が“本物”だから。
(そして“本物”は時に悲しいという側面を滲ませる)
なぜ架空の人物同士、フィリップ・カーライル(ザック・エフロン)とアン(ゼンデイヤ)が恋に落ちるのか。
それは彼らが恋に落ちたら素敵だから。
そんな素敵な嘘を積み重ねて出来た、夢のもつ力。
そしてその夢を“魅せる”事に賭ける本気。
ハリウッドとブロードウェイをまたにかけるヒューが、歌って踊る。
ヒューを最高に格好よく魅せる赤いタキシード、ハット、ステッキ。
空中を舞いながらアクロバティックに愛を魅せるザックとゼンデイヤ。
あまりにさらっと二人がこなしているので気付かないかもしれませんが、二人の空中パフォーマンスシーン、相当凄い事してると思うんですよね。。。
あまりにさらっとこなすので愛情の揺れにちゃんと目がいくけど、本当凄い。
余談ですが、ゼンデイヤに紫のウィッグかぶせた人グッジョブすぎる。最高に可愛い。
そしてどんなヒットアルバムでもかなわないほど、素晴らしい楽曲たち。物語を推進させる力を持った歌は強い。
とにかく、歌い、踊り、動く。動き続ける。
そうして宿るあまりの熱量に打ちのめされる。
本作、本当に「なんでかわからないけどとにかく涙が出る」事が鑑賞中何度もあります。
あまりに素敵な夢が、とてつもない身体性と躍動感をもって展開する、それを目撃ではなく体感しているという事への本能的な反応なんだと、4回観てやっと思い至りました。
それってつまり、「幸せ」って事なんだと思う。
余談だけど、本国アメリカでのプロモーションもとってもワクワクさせる素晴らしいものだったのでその動画も見てほしいなー!
ジェームズ・コーデンの番組の人気コーナー「crosswalk the musical on broadway 」!
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